トイレに行った時にの尿時痛(おしっこが痛い)や頻尿(何度もトイレに行く)、残尿感といった症状を自覚したことはありませんか?

膀胱炎といって菌が膀胱に侵入することで起きる炎症が原因かもしれません。

排尿や腎臓の問題は泌尿器科が専門となりますが、内科でも膀胱炎の治療が受けられる場合があります。

大阪天王寺区の夕陽ヶ丘ながいクリニックでも膀胱炎、排尿時の違和感などご相談を受けております。単純な膀胱炎では無く、当院で対応が難しいと判断した場合には、適切な医療機関へご紹介もさせていただきますので、どの病院に行っていいのか迷われた時にはご相談下さい

膀胱炎とは

膀胱炎とは、陰部の菌が膀胱(ぼうこう)に侵入して、膀胱内の粘膜に炎症が生じることを言います。

膀胱のトラブルは泌尿器科の領域ですが、内科でも尿検査を通じて膀胱炎の有無をチェックし、治療を行っているのが一般的です。

膀胱炎の症状

◆頻尿:何回もおしっこに行く、おしっこが近い

◆排尿時痛:おしっこが痛い

◆残尿感:おしっこを終えたのにまだ残っている感じがする

◆血尿:おしっこに血が混じる

◆下腹部痛:おへその下辺りに違和感や痛み


膀胱は尿を一時的に溜めておくための器官で、尿が一定量を超えると収縮を起こして体外に排出する役割を担っています。こうした機能が炎症によって正常に働かなくなることで、上記のような症状が引き起こされます。

膀胱炎の検査と診断

①問診(症状と生活習慣の確認)

◆今までの膀胱炎にかかったことがあるか
◆排尿痛
◆残尿感
◆頻尿
◆性病の既往歴
◆血尿
◆トイレを我慢するタイプかどうか
◆入浴の習慣
◆下着の交換頻度
など、膀胱炎っぽい症状が現れていること、また膀胱炎になりやすい生活習慣であることなどを確認します

②尿検査

尿の中の白血球の数を調べます。菌が入り炎症を起こしていると、白血球の数値が上昇しますので、症状と併せて膀胱炎を診断します

③尿培養

膀胱炎の原因菌を特定するための検査です。

膀胱炎の治療

①抗生物質

抗生物質による治療で膀胱内の細菌を死滅させます

②尿培養

全例に行うことはありません。
通常は症状と尿検査所見で膀胱炎を診断し治療へ進みますが、一部の抗生剤に耐性を持つ菌もあり、治りにくい膀胱炎の場合には、菌の種類や抗生剤に対する耐性化の有無を調べることもあります

③自然治癒を高める

抗生剤は原因菌を死滅させ、それ以上の炎症を起こさないようにする働きが期待できますが、一方で傷ついた膀胱粘膜の修復作用はありません。

炎症で破壊され傷ついた膀胱粘膜の細胞の再生は、自己治癒力に頼る事になります。
バランスの良い食事や睡眠時間の確保など、体を休めて自己治癒力を高めることも大切です。

膀胱炎を放っておくと?

膀胱炎は治療を怠って悪化してしまうと、腎臓の一部である腎盂(じんう)に炎症が発生して38度を超える高熱にさらされる腎盂腎炎といったような合併症が引き起こされることもあります。

腎盂腎炎ではより症状が重く、また治療に時間を要することになる可能性があります。

膀胱炎の原因と起こしやすい人

膀胱炎の原因

膀胱炎を引き起こす菌の多くは「大便」に存在する菌です。

ビデやウォシュレット

ビデ・ウォシュレットの使用は、水圧により膀胱内に菌の侵入が助長されてしまい、膀胱炎になりやすいとも言われています

膀胱炎を起こしやすい人

膀胱炎は、一般的に男性に比べて女性の方がかかりやすいと言われています。
その理由としては、①肛門や膣から尿道口までの距離の短さ」と②尿道の短さが挙げられます。

女性は男性に比べ、膀胱炎の原因菌が存在している肛門から尿道口までの距離が短いため、原因菌が簡単に尿道から膀胱へと侵入しやすいです。

膀胱炎を予防する

①陰部を清潔に保つ

◆尿や汗でぬれたパットはこまめに交換
◆便はトイレットペーパーで「前から後ろ」へ拭く
◆ビデやウォシュレットを控える

②尿をしっかり出す

◆尿を我慢しない
◆水分を十分に摂取する
◆就寝前に排尿する


なんとなくの排尿時におへその下あたりに違和感が出現した経験はありませんか?そんな時は、少量の菌が膀胱に侵入して悪さを働いている可能性があります。ただ、排尿を繰り返すことで知らず知らずのうちに自然と菌が押し出されて、治療を行わずとも自然に治っていくことも多いです。

膀胱炎の症状が気になった場合は、水分を多めに飲んで、普段より多く排尿して、尿とともに菌を体外に押し出すようにしてみましょう。

それでも症状が強まってきた場合は、早めに医療機関にご相談下さい。

③免疫力を保つ

肉体的、精神的に疲れている時には、免疫力が低下し膀胱炎を発症させやすくすることが考えらられます。
バランスの良い食事や睡眠時間の確保など、体を休めることも大切です

最後に、
膀胱炎は、女性にとっては人に相談しづらく、病院を受診するタイミングが遅れがちになる病気でもあります。膀胱炎から腎盂腎炎へとより重症になると、症状も重く、また治要に時間を要することになることもあります。

もし近くに泌尿器科がなければ、内科診療を幅広く診療しております大阪天王寺区の夕陽ヶ丘ながいクリニックへご相談下さい