心臓リハビリテーションフロア

心臓リハビリのご案内(動画)

心臓リハビリのご案内を動画にてご確認いただけます。

心臓病治療の最前線としての心臓リハビリテーション

心臓リハビリは、心臓や心臓を取り巻く血管の病気を患っておられる方の良好な病状管理や、可能な限りの健康度を維持するために行われる運動療法を中心とした健康増進プログラムです。
日本循環器学会ガイドライン上の推奨度は最高ランクであり、「まず行うべき治療」であるにも関わらず、その知名度が低い事、治療に取り入れる患者さんが少ないことが全国的に問題とされています。
理由としては、専門スタッフの確保や運動設備を整えることが簡単ではないこと、必要な方に正しく情報が伝わっていないことなどが挙げられています。
当院では心臓手術後の急性期から、日常に復帰した後の回復期心臓リハビリに関する豊富な経験値を有した心臓リハビリテーション指導士が運動が在中しており、心電図モニターによる運動中の心拍数や不整脈の管理、運動中の血圧測定など、心臓にリスクを抱えた方でも安心して運動に取り組める環境です。

通常の診察やお薬だけではダメなのですか?

心筋梗塞の患者さんが「定期診察+お薬といった一般的な治療を続けた群」と、「それに加えて心臓リハビリを追加した群」とで予後を比較した研究では、心臓リハビリを追加した群において、心臓病による死亡率が26%減少し、入院リスクが18%低下します。また心不全(心臓のポンプ失調)の患者さんが心臓リハビリを行うことにより、行わない場合に比べて心不全による入院が39%減少すると報告されています。

心臓リハビリによる7つのメリット

①体力の向上

  • 日常生活での疲れやすさや息切れが軽減する

②筋肉の質が改善

  • 酸素を取り込む力が向上したり、筋力が改善することで自由な生活を維持していける

③血管の機能が改善

  • 血管が広がりやすくなり、血の巡りがよくなる
  • 心筋梗塞など血管機能の悪化による病気の再発予防に繋がる

④心臓そのものへの好影響

  • 心臓の筋肉が分厚くなったり、硬くなることを防ぎ、心臓の血液ポンプ機能を維持する

⑤自律神経の安定

  • 自律神経が安定することによる、不整脈の発症予防や改善効果

⑥不安や鬱症状の改善

  • 運動のカタルシス効果(浄化作用)によるメンタルの安定
  • スタッフや同じ病気の方とのコミュニケーションも効果的

⑦心臓の病気の再発・再入院を減らす

  • 再発再入院を繰り返すことによる、生活の質の低下を防ぐ

自分でやる運動と何が違う?スタッフは何を考えている?

それは安全性の確保(リスク管理)です。
運動は確かに多くの効果が期待できるものですが、心臓に病気を抱えておられる方の運動は当然リスクを伴います。
同じ病名でも、患者さん個々に重症度が異なりますので、周りに合わせて一緒に運動したり、やみくもに運動を行う事は、かえって健康を害する危険性が伴います。

  • 病歴や検査データから、運動のリスクを明確にする
  • 「何の」「どんな効果を狙って」いるのかを明確にして運動処方を組み立てる
  • 適切な運動強度で運動が行えているかを、運動中の心電図や血圧、心拍数、呼吸状態の変化などから評価する
  • その日の体調に応じて、運動内容を調整する
  • 定期的に運動効果を評価して、必要に応じて運動処方を組み立てなおす

心臓の異常や病気の悪化があっても、自覚症状が必ずしも伴うわけではありませんので、継続した関わりの中で、また運動中の体の反応をみることで、安全かつ効果的な運動を行えるのが心臓リハビリテーションの大きな特徴の一つです。

対象となる病気

狭心症
心筋梗塞
慢性心不全
心臓手術後
大血管疾患(大動脈解離、大動脈瘤、大血管手術後)
末梢動脈閉塞性疾患
※詳しくはお問い合わせ下さい

費用について

医療保険の適応となり、1回(60分)の医療費の目安が以下の通りとなります。
1割負担(約500円/回)
2割負担(約800円/回)
3割負担(約1,200円/回)

完全予約制

日/祝
9:00-10:00 診療日 診療日 診療日 定休日 診療日 診療日 定休日
10:30-11:30 診療日 診療日 診療日 定休日 診療日 診療日 定休日
12:00-13:00 診療日 診療日 診療日 定休日 診療日 診療日 定休日
13:30-14:30 定休日 定休日 定休日 定休日 定休日 診療日 定休日
17:00-18:00 診療日 定休日 診療日 定休日 診療日 定休日 定休日

1セッションにつき4名までの完全予約制です。

利用の流れ

  1. 予約時間の15分前に受付
  2. リハビリ前のメディカルチェック(問診、血圧測定、体重測定、心電図チェック)
  3. 準備体操(5分)
  4. 持久系運動(20~25分)自転車エルゴメータやウォーキングマシン
  5. 筋力トレーニング(20分)自重やトレーニングマシンなどを使用し、全身の大きな筋肉を鍛えます
  6. 整理体操(5分)
  7. 運動後のメディカルチェック(血圧測定、心電図チェック、体調の確認)

担当スタッフ紹介(動画)

初めまして、心臓リハビリテーション指導士の東野(ひがしの)です。

私は、医療側と患者さんの関係性における「シナジー効果」というものを大切にしたいと考えています。
シナジー効果は「相乗効果」という意味です。
患者さんの「良くなりたい。健康的でありたい。」という想いや行動と、我々医療従事者の「良くなってほしい」という想いが重なることで、良好な結果(病状の改善、安定化、健康度アップ)がもたらされると考えております。
また同じ病気や悩みを抱えておられる患者さん同士が、当院でつながり、励まし合える環境があることも、医療従事者との関係性だけではもたらすことのできない別の「シナジー効果」を生み出すことに繋がっているのにもしばしば遭遇します。
このシナジー効果を引き出すには、「共通の目的」の達成に向けてお互いがそれぞれに出来る事や協力できることを行っていくことが大切だと考えています。

その他、スタッフ東野が仕事上で大切にしていることを動画にまとめましたのでご覧下さい。