当院は内科×循環器内科ということで、「胸の症状」が心配になって来院される方が多くいらっしゃいます。

胸の辺りに痛みや不快感を感じる病気には幾つか種類がありますが、冠動脈疾患(かんどうみゃくしっかん)といって心臓を栄養する血管の病気もその中の一つです。

冠動脈疾患には、主に狭心症(きょうしんしょう)と心筋梗塞(しんきんこうそく)がありますが、いずれにしても心臓の病気ということで、症状としては胸の強い痛みや締めつけ感を思い浮かべるのではないでしょうか。

たしかに代表的な症状は胸痛ですが、実際には「胸の痛みが無い」または「胸の痛みよりも強い症状を感じる」ケースも少なくありません。特に中高年の方や、糖尿病のある方では、典型的な胸部症状を感じないということもあります。

とういうことで今回は、見逃されやすい「意外な狭心症・心筋梗塞のサイン」を3つご紹介します。

狭心症・心筋梗塞の症状は、胸だけでなくあご、歯、のど、肩、左腕などに現れることがあります。

例えば、こんな症状です・・・

  • 歯がズキズキ痛むが、歯科では異常がないと言われた
  • あごがだるくなる、重たい感じがする
  • 歩いたり動いたときに痛みが出て、休むと楽になる
  • 肩や腕がだるい・重い

これは「関連痛」と呼ばれる現象で、心臓の痛みを脳が別の場所の痛みとして誤って感じている状態です。

実際に、歯医者さんから循環器内科に紹介されたという患者さんや、狭心症・心筋梗塞の治療を終えると肩・腕の症状が無くなったという患者さんも少なからず経験します。

狭心症・心筋梗塞の症状は、胃の症状として現れることもあります。

よくある例として、

  • 胃がムカムカする
  • みぞおちが重たい
  • 食事と関係なく気持ち悪くなる
  • 胃薬を飲んでも改善しない
  • 冷や汗を伴う吐き気

といった症状が挙げられます。

心臓と胃は神経のつながりが近いため、心臓の血流が悪くなると胃のトラブルのように錯覚することがあるようです。

会社の飲み会の途中で胸やけが始まったけど、「呑み過ぎたのかな」「昨日も呑んだからな」など「呑み過ぎによる胃もたれ・胸やけ」と思っていたけど、実は心筋梗塞だったという患者さんもいらっしゃいました。

胸の痛みがなくても、次のような変化があれば注意が必要です。

  • ちょっと歩いただけで息が切れる
  • 階段や坂道が急につらくなった
  • 体を動かすと、すぐに疲れる
  • 何となく体が重だるい

これらの症状は、心臓が十分に血液を送り出せていないサインである可能性があります。

特に以下に当てはまる方は要注意です。

  • 高血圧と診断されたことがある
  • 糖尿病や脂質異常症がある
  • 喫煙歴がある
  • 家族に心臓病の人がいる
  • 50歳以上

症状が「年齢のせい」や「体力低下」と思われがちですが、心臓の病気が隠れていることも珍しくありません。

狭心症や心筋梗塞は、治療が遅れると後遺症や、最悪命に関わる病気です。ただ、必ずしも胸に症状が現れるわけではありません。

上記のように、歯や肩・腕、胃などに症状が現れることが有ります。加えて、以下のようなケースが重なるようでしたら、早めに医療機関を受診されることをおすすめします

  • 動いたときに症状が出て、休むと軽くなる
  • 時間の経過とともに症状が悪化する
  • 何かしらの症状と共に、動悸や冷や汗を伴う
  • 多少なりとも胸の違和感を感じる
  • 数分から10分程度の症状を何度も繰り返している
  • 以前と比べて体調が明らかに悪くなっている
  • 急に体力が衰えたなと感じる

まずはかかりつけ医やお近くのクリニックにご相談下さい。大阪、天王寺、上本町近辺で心臓の病気を疑われたら、夕陽が丘ながいクリニックにご相談下さい。緊急性の有無、また必要に応じて高度医療機関へのご紹介をさせて頂きます。

Q1. 胸が痛くなくても心臓病の可能性はありますか?
A. はい、あります。狭心症・心筋梗塞は必ずしも胸痛を伴うとは限らず、あご、歯、胃の不快感、息切れなどで現れることがあります。

Q2. どのくらいの症状で受診すべきでしょうか?
A. 症状が「いつもと違う」「だんだん悪くなっていく」「冷や汗や動悸を伴う」と感じた場合は、早めの受診をおすすめします。

Q3. どの診療科を受診すればよいですか?
A. まずは内科や循環器内科への受診をご検討下さい

Q4. 救急車を呼ぶべき症状は?
A. 強い胸の痛みが20分以上続く、冷や汗、強い息切れ、意識の変化がある場合は、迷わず119番通報してください。