こんにちは心臓リハビリテーション指導士の東野です。
今回は、当院の心臓リハビリテーションで用いるトレーニングマシンをご紹介させていただきます。

当院はガイドラインで示されるような心臓リハビリテーションにおける標準的なプログラムを実施しておりますが、個人的に特に筋力トレーニングを重要視しています。

筋肉を増やす、筋力を高めることは心臓の病気を患った方の生命予後を改善させたり、健康寿命を延ばすことに重要だからというのはもちろんなのですが、それ以外にもっと単純な理由がありまして、、、、それが、満足度です。

トレーニングをすることで足や腕の筋肉を感じることが出来るようになったり、持てないモノが持てるようになる、普段の自転車通勤や階段が楽になるなど、何かしらの効果を実感しやすいのが筋力トレーニングだと経験的に実感しています。

効果を実感出来ること、1回の運動で満足感や達成感を感じることが出来ることも、参加者の方が心臓リハビリを継続して恩恵を得られる可能性を高められる秘訣だと考えています。

トレーニングマシン

当院ではご覧のように、フィットネスクラブなどでも採用されているマシンを採用しています。

マシンの種類は、足、胸、背中と全身の大きな筋肉のほとんどをカバーできる3種目です。

また補助的にゴムチューブやマットトレーニングなど必要に応じて使い分けをしています。

わざわざ大がかりなマシンを導入している理由の一つは、特別な環境で運動が出来たという満足感や達成感が得られやすいこと。

また、50歳台や60歳台など比較的若い方、体力のある方に満足したトレーニング環境を提供するには、本格的なマシンが必要だと考えたからです。

心臓リハビリは若い世代の実施率や継続率が低いという実感があります。
もちろんお仕事の関係上、時間を作るのが難しいというのもあるとは思いますが、自転車に乗ったり、スクワットやゴムチューブくらいの運動なら家でも出来ると感じてしまっていることも一因じゃないかなと勝手に想像しています。

リハビリというよりは、フィットネスクラブに通っているような感覚で利用していただきたいなという、雰囲気作りの一環でもあります。

採用ブランドについて

トレーニングマシンはテクノジム社性のものを採用しています。

テクノジム社は、イタリア発症のブランドで、現在は100カ国以上にシェアを持っていて、もちろん日本のフィットネスクラブなどでも採用されているマシンメーカーです。

世界中にトレーニングマシンのブランドは数多くありますが、なぜテクノジム社を選んだのかについてお伝えします。

テクノジムお勧め理由

第一に、自分が好きなマシン、扱いやすいマシンだからです。

自分も趣味と実用を兼ねてウェイトトレーニングをするのですが、これまでいろんなブランドのマシンを使ってきました。その中でも狙った筋肉にきかせやすく、操作性が一番だと感じるのがテクノジム社のマシンです。

操作性についてのいいところですが、
まず上半身のマシンの軌道が円運動になっているので、可動域を大きくとれる、筋肉を引き延ばしたところからしっかり収縮することが可能だということ。

また、片手ずつ動かすことが出来るので、トレーニングのバリエーションも増えます。

グリップが細めであることもポイントの一つで、海外メーカーはグリップ太めのものが多いので、小柄な方が多い日本人には向かないことがあります。

身長が150cm未満の小柄な女性でもある程度握り込めるグリップの太さというのも決めての一つです
自分が扱い慣れていて、いいと感じる器具の方がより質の良いサポートが出来るかなと思います。

※運動サポート
実際の運動サポートですが、
体力、筋力がある方にはある方なりの、筋力が無い方には無い方なりのトレーニング種目や強度の設定を行います。
マシンを使わず、スクワットなどの自体重やゴムチューブを使う方がいいと判断できれば、そちらを選択させて頂きます。
また、フォームの確認なども含めて、パーソナルトレーニングに限りなく近い形でサポートをさせていただいております。


あえて時間とお金を費やして参加して頂くわけですので、

「あ~今日もしっかり筋肉使ったな」「一人じゃこんなに出来ない」など、1回の満足感や達成感を感じてもらえるよう心がけています。

運動について前向きになれなかった方でも、筋肉がついた感覚、体力がついた感覚があると気持ちも前向きになってこられます。

筋トレは、きっちり行えば比較的効果が現れやすく、成果を実感することが出来やすいです。

フィットネスクラブ、パーソナルトレーニングに通う感覚で、心臓リハビリに通ってみませんか?

【執筆者】東野 亮太(ひがしの りょうた)
【資格】心臓リハビリテーション指導士、健康運動指導士
【経歴】2008~2018年 関西医科大学付属病院、関西医科大学総合医療センター
    2018~2019年 メディカルフィットネス開業運営
    2020~2022年 医療法人糖心会べっぷ内科クリニック 心臓リハビリ科部長