健康診断で「心電図異常」「不整脈」「要再検査」「要精密検査」と書かれていた。
そんなとき、あなたならどうしますか?
「特に症状もないし、大丈夫だろう」
「病院に行くのは面倒だな」
「仕事もあるし、また今度でいいか」
「病気が見つかったら嫌だ」
など、様々な理由から受診行動に結びつかないという方も少なくないと思います。
ただ、「それでも一度行っておこう」と思って欲しいな・・・という気持ちが私にはあります。
目次
「心電図異常=重大な病気」ではありません
健診で心電図異常を指摘されたからといって、必ずしも重大な病気があるわけではありません。
期外収縮がある、心電図にST-T変化がある、左室肥大があるなど、健診ではさまざまな所見が指摘されます。
ただ、中には治療を必要としないものや、経過をみながら対応できるものもあります。
なので、「心電図異常と言われた=危険な病気かも・・・こわい」と必要以上に心配する必要はありません。
では、なぜ受診したほうがいいのでしょうか?
「症状がないから大丈夫」とは限らない
心電図異常で特に知っておいていただきたいのが、心房細動(しんぼうさいどう)です。
心房細動があると、心臓の中で血液がよどんで血栓ができることがあり、その血栓が脳の血管に詰まると、脳梗塞につながる可能性があります。心房細動で作られる血栓は比較的大きくなりやすく、脳梗塞の程度も重症になりやすいのが特徴です。
心房細動では脈が不規則になりますので、「動悸がする」「脈が乱れる」といった症状が出ることもありますが、症状をほとんど感じない方もいます。困るような自覚症状がないので、重症感や危機感を感じにくいのは当然だと思います。
様子見でよい心電図異常もありますが、なかには心房細動のように「症状がないから大丈夫」ではない場合があるので、健診で心電図異常を指摘された場合には、症状がなくても一度確認することが大切です。
受診する目的は「病気を見つけること」だけではありません
ここが今回、一番伝えたいポイントです。
病院に行くと聞くと、
「何か病気を見つけられる」
「薬を飲むことになる」
「たくさん検査をされる」
そんなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、
「この心電図異常は、放っておいて大丈夫なのか?」
それを確認することも、受診する大切な理由です。
受診して、
「特に問題ありませんでした」
「今のところ治療は必要ありません」
と分かれば、それも大きな意味があります。「大丈夫だった」と確認することも、健康を守るための大切な行動です。
健診は「確認するきっかけ」
健診の心電図は、一度の検査で病気を確定するためのものではありません。
「もう少し詳しく確認したほうがよいかもしれない」というサインを見つける役割があります。
必要に応じて、再度心電図をとったり、心エコーやホルター心電図などの検査を行ったりします。
特に不整脈は、健診の短時間の心電図では捉えきれないこともあります。
ですので、
「健診で引っかかったけど、症状がないから放置」
ではなく、
「健診で見つかったから、一度確認しておこう」
と考えてみてください。
こんな症状があれば、早めに相談を
心電図異常の指摘に加えて、次のような症状がある場合は、放置せず医療機関に相談しましょう。
- 動悸がする
- 脈が飛ぶ、乱れる
- めまい、ふらつき
- 意識が飛びそうになる
- 息切れ、息苦しさ
- 胸の痛みや圧迫感
- 以前より疲れやすくなった
また、症状がなくても、健診結果に「要再検査」「要精密検査」などと記載されている場合は、一度確認することをおすすめします。
「面倒だから」を超える一歩を
健康のために病院へ行く・・・それは分かっていても、実際に行動するのは簡単ではないと思います。
病院に行く目的は、「病気を見つけること」だけではなく、「今のままで大丈夫なのかを確認すること」も、受診する大切な目的です。
特に心房細動のように、症状がなくても脳梗塞につながる可能性がある不整脈があります。
「症状がないから行かない」のではなく、
「症状がない今だから、一度確認しておく」
その一歩が、将来の健康を守ることにつながるかもしれません。
健診結果をもう一度確認してみてください。
もし「要再検査」「要精密検査」と書かれていたら、後回しにせず、一度医療機関に相談しましょう。
「大丈夫だった」と分かれば、それも立派な健康管理です。